時事問題で英会話レッスン。「新型コロナウィルス」編

coronavirus

緊急事態宣言発令により、英会話教室も休業要請の対象となってしまいました。
通っていた英会話スクールが休校になっている、という英会話学習者は私だけではないと思います。英会話を学ぶというウィルスとは関係の遠そうな日常の生活にまで、新型コロナウイスは大きな影響を与えています。
新型コロナウィルスの話は、時事問題というより、今まさに世界中の人々が、命を守るために日々注視している重大なトピックです。
パンデミック、ロックダウン、オーバーシュート、クラスターなど、日本のニュースでも繰り返されているカタカナは、英語でも正しいの?
英会話のセンテンスではどう使われているの?
ボキャブラリーを増やして、英会話のスキルをもっとアップしましょう!

誰もが知っているので、英会話初心者に向く話題

新型コロナウイルスが、世界中で猛威をふるっています。
中国湖北省武漢市が発生源とされるウィルスによる死者数は、日ごとに増加し、世界中が一日も早い事態の収束のために必死になっている今の状況を、ほんの半年前にだれが予測できたでしょう。

通学制英会話スクールのほとんどが、新型コロナウィルス感染拡大防止のために休校になっているのが、今の日本の状況です。
開校している英会話スクールでは、マスク着用での授業など、さまざまな対策を取りながら、英会話を学びたい人と二人三脚で大変な時期を乗り切っていこうとしてるところが多いようです。
これをきっかけに、通学制の英会話からオンライン英会話に切り替えた人もいれば、通学制の英会話スクールがオンライン授業を始めたりと、数年後に振り返ったら、「新型コロナ前」と「新型コロナ後」で日本人の英会話の学び方自体を分ける、節目の出来事になっている気がします。

今の英会話学習法がどうであれ、誰かと英会話レッスンをしている人であれば、「新型コロナウィルス」の話題は最も頻繁に出てくるのではないでしょうか?
誰もがある程度の基礎知識を持っている、こういった世界が注目している話題ほど、単語だけでもある程度の意思疎通ができるので、英会話初心者にはオススメです。
「難しそうだから」と、あえて英会話レッスンで話題にしないようにしている人がいるとしたら、それは勿体ないので、ぜひこのコラムで新型コロナウィルスに関する語彙や例文を学び、英会話スクールで話してみて下さい。

確かになんだか暗い内容ばかりですが、外出もままならない今だからこそ、時間を上手に使って英会話力をアップさせましょう!
そして一日も早くこうした例文がすべて過去の話になるように、私たち一人一人ができることをしっかりと実行していきたいものですね!

これは英会話で必ず使う!新型コロナ超基本ボキャブラリー

まずは英会話で使いやすい基本的なボキャブラリーを紹介します。

coronavirus(新型コロナウイルス)
わざわざ「新型」を付けなくてもcoronavirusだけで通じます。
英会話初心者が気を付けたいのは発音です。「ウイルス」ではなく「ヴァイラス」と発音します。

spread(広がる)
Coronavirus has spread rapidly inside and outside China.
(コロナウイルスは、中国内外で急速に広まりました)

the death toll(死者の数)
The death toll of the coronavirus has risen to 170.
(コロナウイルスによる死者は170人に達しました)
英会話初心者であれば、このようにセンテンスにしなくても the death tall +数字で意味は通じます。

confirmed case(感染者数、感染が確認された数)
There were 7000 confirmed cases in the country as of January 29.
(1月29日の時点で、7000人の感染者が中国国内で確認されました)
as of~で「~の時点で」という意味になります。ニュースやビジネスシーンでよく使うイデオムです。

「ロックダウン」や「オーバーシュート」は英会話で使える?

東京五輪・パラリンピックの延期が発表された途端(?)、海外への渡航中止や東京都の外出自粛要請など、一気に政府や自治体から発信されるコメントの深刻度が変わってきました。
もはやニュースで見聞きしない日はない「ロックダウン」や「オーバーシュート」といった言葉は、英会話で使っても通じるのでしょうか?

lockdown(都市封鎖)
世界中のニュースにあふれるlockdownという言葉。
感染が拡大しているインドが「lockdown」に踏み切り、なんと13億人が対象になる「世界最大のlockdown」とニュースになっています。

lockdownの意味は、
「危機的な状況下で、人々が建物や空間に自由に出入りできない状態」 byケンブリッジ英英辞書
日本語では、「都市封鎖」と訳されていますが、実際の内容を考えると「行動規制」という状態です。
Stay at home (家にいましょう)が世界的なスローガンになっているのも、「外出を控えてウイルスの拡散を防ごう」という、lockdownの目的を反映しています。

特に小池東京都知事が会見で連発して以降、日本では、「オーバーシュート」という言葉を、「感染爆発」、「爆発的な感染拡大」の意味で見聞きするようになりましが、実はこの言葉は海外ニュースではあまり目にしません。
おそらく英会話スクールでovershoot(過去形ではovershot)と言うと、英語ネイティブの頭に浮かぶイメージは、「様々な理由で滑走路内で停止できず、滑走路からはみ出してしまった飛行機」でしょう。この状態にはoverrun(オーバーラン)もよく使われます。

英会話スクールで、一気に感染が広がる「爆発的感染」について話したい時は、
outbreak(アウトブレイク)
pandemic(パンデミック)
を使うほうが、英会話がスムーズに進みます。

一定期間内に、ある限られた範囲内あるいは集団の中で、感染症への感染者が予想よりも多く発生すること。特に、その集団内ではこれまで特に見られなかったような感染症が急激に広まることを、outbreakと言います。
日本語では「集団発生」と訳されることもあります。
「院内感染」もoutbreakと呼ばれます。

WHOの発表以来、日本のニュースでもよく耳にするようになったpandemic(パンデミック)は、アウトブレイクに似た概念です。
両者の違いとしては、アウトブレイクは「限られた範囲における感染の流行」を指すのに対し、パンデミックは「感染が世界的規模に発展した状態」を指す、ということでしょう。

世界中で起きているpanic buying

悲しいことに、世界中で「買い占め」が起こっているようです。
不安というものは、私たちからこんなにも理性を奪ってしまうものなのかと、ニュース映像を観ていると悲しくなってしまいますね。

panic buying(買い占め)
日本人にはカタカナでもなじみ深い「パニック」が使われるので、覚えやすい単語かもしれません。でも、この言葉を使わないでいられる世の中の方がずっと良いですよね。

work from home(在宅勤務)
telework(テレワーク)
Teleworkは英語として間違いではありませんが、英会話スクールでのフリートークや英会話レッスンで英語ネイティブがこの言葉を使うことはあまりないのではないかと思います。実際、英語のニュースでもあまり使われていません。
「在宅勤務」は主にwork from homeと表現されます。
テレワークは「オフィス以外で仕事する」という意味なので、カフェなどでもオフィス以外の場所であれば使うことができます。

「武漢」や「隔離」を英会話で話すなら?

Wuhan(武漢)
中国の武漢市は、英語ではWuhanです。発音はカタカナ読みで「ウーハン」で通じます。
新型「コロナウイルスの発祥源とされていますが、諸説あるので、英会話スクールで話す際には相手の考え方など、少しgo with the flow(空気を読む)必要があるかもしれもしれません。

epicenter (発祥源、震源地)
「発祥源」はepicenterを使うようですが、必ずしも「発祥」した場所でなくても、非常に感染者が多い地域を指して使われる場合もあるようです。

be sealed off(封鎖される)
「封鎖する」はto seal offです。
新型コロナウィルスに関することでなくても、

The police sealed off the area from demonstrators.
(警察はその地域を封鎖して、デモ隊の立ち入りを禁止しました)

Police immediately sealed off the streets around the hotel as they searched for the bomb.
(警察は爆弾を捜索する間ホテル周辺の道路を、立ち入り禁止にしました)

というような使い方をします。

be quarantined(隔離される)
Quarantineの語源が、少し前にネット上で話題になっていました。
もともとは「40日間」を意味するイタリア語で、かつて疫病にかかった船舶が40日間の隔離を求められたことに由来しているそうです。
動詞だと、「疫病などから隔離する」
名詞だと「隔離、検疫」
という意味を持つこの英単語は、おそらく通常の英会話では聞くことも使うこともあまりないと思いますが、英語ネイティブも含め、今回の新型コロナで一気に日常の語彙になった感があります。

英会話スクールの講師たちに、
Do you know the origin of quarantine?
(quarantineの語源を知っていますか?)
と聞いてみてはいかがでしょう。

self-isolation(自主隔離)
test positive(陽性と診断される)
感染が確認された人や疑われている人は、隔離生活に入ります。
「自主隔離」という日本語もニュースで聞くことがありますが、英語のコンセプトと同じですね。

陽性はpositiveなので、陰性はその反対語のnegativeです。
Trump tests negative for coronavirus.
(トランプ大統領はコロナウイルス陰性でした)

positive/negative for coronavirus.
と、for coronavirusをつけなくても通じます。

英会話スクールですぐに使える「新型コロナウィルス」に関する英語の例文

英語を話す時は、あらかじめセンテンスをいくつか暗記しておくと便利です。
英会話スクールで使ったり、英語で新型コロナウィルスの話をする時にそのまま使える例文です。

【例文1】
Wuhan is the epicenter of coronavirus.
(武漢はコロナウイルスの発祥源です)

【例文2】
New York Is Now the Epicenter of the Coronavirus Crisis in the U.S.
(今や、ニューヨークはアメリカの新型コロナウィルスの感染中心地です)

【例文3】
The city of Wuhan has effectively been sealed off.
(武漢の町は効率的に封鎖されています)

【例文4】
Italy sealed off entire towns and canceled major events after 400 coronavirus cases.
(400以上の新型コロナウィルス感染例が確認された後、イタリアでは全ての都市が封鎖され、大規模なイベントはキャンセルされました)

【例文5】
Spain’s death toll surpasses China’s.
(スペインの死者数が中国を抜きました)

【例文6】
Japanese citizens flown out of Italy will be quarantined for 14 days.
(イタリアから帰国した日本人は、14日間隔離される予定です)

【例文7】
JFK airport will shut due to outbreak.
(爆発的感染拡大で、JFK空港が閉鎖されます)

【例文8】
India is under complete lockdown for 3 weeks.
(インドは3週間の都市封鎖に入りました)

【例文9】
Tokyo governor Yuriko Koike warns of possible lockdown.
(東京都知事の小池百合子氏は、都市封鎖の可能性を警告しました)

【例文10】
Tokyo hit by panic buying as residents fear tighter coronavirus curbs.
(新型コロナウィルス感染の急激な拡大に対する人々の恐怖から、東京では買占めが発生しています)

【例文11】
Japan is still preparing to host the Olympics, despite growing global concern over the coronavirus outbreak.
(世界的な新型コロナウイルス拡大の懸念が広がっているにも関わらず、日本はまだオリンピックの準備を進めています)

【例文12】
Tom Hanks tests positive for coronavirus.
(トム・ハンクスが、新型コロナウイルスに感染しました)

【例文13】
Ivanka Trump is in self-isolation as she may have coronavirus.
(イヴァンカ・トランプは、新型コロナウイルス感染の疑いで自主隔離しています)

【例文14】
Apple CEO Tim Cook tells office employees to work from home.
(アップル社CEOのティム・クックは、従業員に在宅勤務を命じました)